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手術なしで椎間板ヘルニアが消えた!?

ヘルニアには必ずしも手術が必要ではなかった!

 

当院では痛みを止めるための特殊治療器を使用します

 

1300万人が悩んでいるといわれている腰痛。その第一原因こそ椎間板ヘルニアだと多くの人が思っているのではないでしょうか。

 椎間板ヘルニアとは、背骨の間でクッションの役目を果たす椎間板の中身が飛び出し、神経を圧迫するというものです。重たいもの持った時だけでなく、くしゃみなどちょっとしたきっかけで起こり、痛みや痺れを伴います。症状が悪化すると、手術で飛び出した椎間板を切り、神経への圧迫を解消しない限り痛みが消えないと思っている人は少なくありません。

 しかし、それが大きな誤解でした!手術は成功したのに痛みが消えない、痛みの自覚症状がないのに椎間板ヘルニアと診断される、といったケースが続々と発見されたのです。

 さらに、手術しなくても椎間板ヘルニアの症状が軽くなったという女性も。この女性は、つらい腰痛で椎間板ヘルニアと診断されたものの、手術には抵抗があり、痛み止めを飲んで様子を見ていました。すると、半年後には、ヘルニアが小さくなっていたのです。

 これには血液成分である白血球の一種・マクロファージの働きが関係しているといいます。専門医によると、決して珍しいことではないという椎間板ヘルニア消滅その謎に迫ります。

 

ヘルニアをマクロファージが食べてくれる!

椎間板ヘルニアが自然消滅するケースは、じつは珍しいことではありません。

 このことに大きく関係しているのが、マクロファージという白血球の一種です。マクロファージは細菌など体の中のいらないものを食べる掃除屋さんで、誰の体内にも存在しています。

 体内を見回るマクロファージがヘルニアを発見すると、異物、つまり片付けるべきゴミだと判断し、食べて小さく、または消滅させてくれるのです。

 通常は、半年程度で神経を圧迫しない程度の小さなカスにしてくれます。消滅には個人差がありますが、大きなヘルニア、また短期間で出てきたヘルニアほどマクロファージにとって異物として認識されやすいため、なくなる可能性が高いといえます。

 ある調査では、重度のヘルニア患者の78%にヘルニアの自然退縮、消失が認められたというデータもあります。今のところ、年齢や性別などによって、ヘルニア減少の度合いが変わるというデータはありません。

手術は治療のゴールではない 痛みに困らなくなること

 「椎間板ヘルニア=手術」と思われるかもしれませんが、じつは腰が痛いというだけで手術することは、ほとんどありません。脚のしびれやマヒが出て歩けなくなる、あるいは転びやすくなる、神経の圧迫により排尿しにくくなるなどの症状が出てきた場合に手術を行います。

 こうした場合を除けば、手術をしていてもしなくても、2~10年後の回復度に大差はないという結果が出ています。

 手術と、痛み止めなどの保存療法、どちらを選択しても回復度がほぼ変わらなかったのです。

 椎間板ヘルニアは必ずしも手術が必要というわけではないので、自然消滅の可能性や中長期的な回復度を考慮したうえで、手術をするかどうかを専門医と相談して決めるのがいいと思います。痛みがあってもそれに上手に対応でき、生活に支障がなくなる、痛みに困らないようになる、ということが重要なのです。

広電バス「保井田」バス停留所 すぐ横
岡﨑整骨院は青い看板が目印です  県道41号線沿、ザ・ビッグ五日市店向かい